
僕の趣味がボルダリング、って話すと「興味がある」「やってみたい」と言うひとがだんだん増えてきました。
でも、実際に体験する人は少ないかもしれません。
今回はボルダリングの始め方をご紹介します。
37歳でボルダリングをはじめて、現在ボルダリング歴6年以上。
週1〜2回はボルダリングジムで汗を流しています。
なかなか上達しませんが、今やボルダリングは生活に欠かせないものとなりました。
はじめに必要なのは運動着と靴下。あとはレンタルでOK!
・動きやすい服装
・靴下
・タオル、飲み物
必ず着替えを持っていきましょう
ボルダリングではチョークと呼ばれる体操選手が使うような白い粉もしくは液体を手につけるので服が汚れます。マットに着地する時もお尻をついたり転がったりするので洋服が真っ白になります。洗濯すれば落ちるので安心してください。

服装①ジャージ
普段着ているジャージがあれば十分です。
登っていると汗をかくのでジャージの下は半袖シャツがおすすめです。

服装②ユニクロのスポーツウェア
運動着がない人は、ユニクロのスポーツウェアなら安くて買いやすいですね。
ちなみに、この写真の人は私の友人で上級者です。
「どうせ汚れるんだからボルダリングで着る服はユニクロで十分!」
と言ってユニクロ以外は絶対に着ません。
徹底したこだわりが素敵です。

服装③ジーンズとTシャツ
ジーンズはストレッチするものか、デニム地のクライミングパンツがおすすめです。
このジーンズはクライミングパンツで有名な「グラミチ」のジーンズ。
おしゃれ着として履いている人も多いですね。
股の部分が立体裁断されていて動きやすいです。
初心者の人はそれほど激しい動きをしないので、汚れてもいいジーンズを持っていってもいいですね。

服装④ジムTとクライミングパンツ
お気に入りのボルダリングジムに通うようになると、ジムで販売しているジムのロゴが入ったTシャツを着る人もいます。(販売していないジムもあります)
色鮮やかなクライミングパンツも多いので、クライミングファッションを楽しむのもいいですね。
おしゃれなウェアで登ると気分がアガって、なんだか登れるような気がしてきます。

登っているとヒジやスネをホールドにぶつけてアザになったり擦りむいたりする事があるので、心配なら長袖、長ズボン、もしくはランニングの時にはくスパッツなどのインナーウェアを着るといいですね。
また、女性の人は登っているときに背中が出ないように裾が長めのシャツを着るか、インナーシャツを着るといいと思います。
登っている様子を下から見られるのでちょっと気になるかもしれません。
レンタルシューズを履くので靴下は必須です。

自分のシューズを履くときは靴下を履かないでシューズを履く人が多いですが、レンタルで素足はNGです。
靴下はどんなものでもOKです。
靴下を忘れるとジムで販売しているクライミング用の靴下を買わないといけなくなります。1足1,000円ぐらいしますよ。
その他には手を洗うためにタオルと、登っているときの水分補給として飲み物を準備していきましょう。
チョークで手が乾燥するので、気になる人はハンドクリームもあるといいですね。
爪を切っていきましょう(手も足も)

たまに「登るときは手袋はしないの?」と聞かれますが、クライミング競技は全て素手で登ります。
ボルダリングは素手で固いホールドを掴みながら登るので、爪が長いとホールドを掴んだ時に割れてしまう事があります。
また、クライミングシューズは足の指が少し曲がるぐらいの小さいシューズを履くので足の爪も長いと痛くなります。

私の爪はいつもこのぐらいの長さです。
上達すればするほど小さいホールドを掴むので少しでも爪が長いと怪我をしてしまいます。
クライミングシューズとチョークはレンタルできます


まずは体験して、続けるかはその後考えるからはじめから道具を揃えるのはもったいないな。

ほとんどのボルダリングジムではクライミングシューズとチョークはレンタルできるよ。有料でクライミングシューズは300〜500円、チョークは100円ぐらいのジムが多いかな?
はじめて行く人は初回の料金にレンタル代が含まれているところもあるよ。
事前にジムのホームページをチェックしましょう。
・クライミングシューズ
・チョーク
クライミングシューズは色々なタイプがありますが、レンタル用の初心者向けシューズは履きやすさ重視です。
それでも、足の指が軽く曲がるぐらいのサイズを履くのではじめはかなりキツく感じるはずです。15〜20分ぐらい履き続けていられるぐらいのキツさです。

レンタルシューズは、登っているときに痛すぎたら大きいサイズに無料で交換してくれるので心配ないですよ。

チョークはチョークチョークバックというバックに入っているものを貸してくれます。
形や大きさは様々ですが、写真手前のバッグがチョークバックです。
腰につけて登りながらチョークを手につけられる小型のバックもあります。
ボルダリングでは爪先でやっと乗れるような小さなホールドに乗ったり、かかとをホールドにかけて登ったりします。
靴と爪先の間に隙間があると小さいホールドに乗れず、サイズが大きいとかかとが抜けてしまいます。
初心者コースでは小さいホールドに乗ったりかかとをかけて登ることはないのでサイズはそれほどシビアにならなくていいのですが、中〜上級者になるとシューズの特性を生かさないと登れなくなってくるのでクライマーは人それぞれシューズに対するこだわりがあります。

よく見えないかもしれませんが、左足の爪先のすぐ下に黒いホールドがあります。(黄緑のテープの上)
ホールドの厚さは1cmぐらいです。
これに乗るためには足の指に力を入れてジャストサイズのシューズの母子球あたりを使い、シューズの摩擦力を生かして体重をかけていきます。

右足のかかとをホールドにかけて左腕にかかる体重の負荷を逃しています。
傾斜がある壁で腕にかかる重さを逃すために有効な「ヒールフック」というテクニックなのですが、できる限り体重を足に移すために思い切りかかとをひっかけています。
シューズがゆるいと脱げそうになって体重をかけきれません。
クライミングシューズのかかと部分はヒールフックがしやすいようにラバーソールがかかとの後ろまで回り込んでいます。
ボルダリングジムに行ってみよう!

用意するものは分かったけど、ボルダリングジムってどんなところなの?

ボルダリングジムはボルダリング専用のジムだよ。
中にはリードクライミングができる施設もあります。
ボルダリングジムにどんな設備があるのか紹介しますね。
ボルダリングジムの設備
・傾斜が異なる数種類の壁
・更衣室、貴重品ロッカー
・手洗い場、足洗い場
・ストレッチ、トレーニングスペース
・ショップスペース
傾斜が異なる数種類の壁

ボルダリングジム最大の特徴で、これがないと始まらない「壁」。
高さはジムによって違いますが3.5〜5m弱。緩やかな傾斜から角度のある傾斜まで数種類の壁があり、それぞれに大小様々なホールドが散りばめられています。
壁の下には落下しても怪我をしないように分厚いマットが敷き詰められています。
壁の角度やホールドの特性を生かして「セッター」と呼ばれる人が難易度別に課題を作っていきます。
この課題の面白さがボルダリングジムの人気を分ける重要なポイントです。
ホールドは定期的に交換され、課題もどんどん新しくなっていくので、同じジムに通っていても飽きることはありません。
更衣室
更衣室はロッカーがあるジムもあれば、棚があるだけのジムもあります。
どちらの場合も貴重品ロッカーはあります。
シャワー室はありません。
手洗い場、足洗い場
ボルダリングはチョークを手につけるので終わった後は手がチョークで真っ白です。
手洗い場は必ずあります。
特徴的なのは「足洗い場」があること。(足洗い場は無いジムもあります)
クライミングシューズは一般的には靴下を履きません。
素足で履くので足は汚れてしまいます。
また、履き込んだクライミングシューズは独特のキツイ匂いがするので、足を洗って帰らないと大変です。
上級者ほど「シューズが臭い」です。特に夏場はひどいですね。

ちなみに僕はクライミング用の靴下を履いています。
汗をかくと靴の中がヌメって気持ち悪いし、匂いも気になるので…。
これは好みですね。上級者でも靴下を履いている人はいます。
クライミング用の靴下は薄手で縫い目が少ないので、シューズの足入れがスムーズだし足の感覚を損なわずに登る事ができます。
プロクライマーが靴下を履いているのは見た事がないです。
ストレッチ、トレーニングスペース
ストレッチスペースはだいたいどこのボルダリングジムにもあります。
柔軟性が大事なスポーツなので始める前はしっかりストレッチしましょう。
特徴的なのはトレーニングスペース。
指のトレーニングをしたり指懸垂をする設備があるジムが多いです。

テレビ番組でプロクライマーが薄い木の板に手をかけてぶら下がっている様子が紹介されているのを見た人もいるかもしれません。
ボルダリングジムにはこういった指を鍛える設備があります。
ショップスペース
クライミングシューズやウェアを扱っているジムもあれば、チョークやテーピングなど消耗品だけを扱っているジムもあります。
クライミング用品はアウトドア専門店でも扱っているお店が少ないので、ちょっとした消耗品はジムで買えると便利です。
ボルダリングジムの利用方法

ボルダリングの始め方、だんだん分かってきた!
ところで、ボルダリングジムの利用料はいくらぐらいするの?
最初の手続きはどうしたらいいの?

それじゃあ最後にボルダリングジムの利用料と初回の手続きについて説明するよ!
料金や手続きの内容はジムによって違うから、詳しくは行きたいジムのホームページで調べてね。
予約は不要
初めて利用する際に事前予約は不要です
利用するにあたって事前の予約は不要です。
ジムによっては有料でレッスンを実施しているところもありますが、最初はとりあえず行って簡単なレッスンを受けて登ってみましょう。
*最近は新型コロナウィルス感染予防のため利用人数を制限をしているジムもあるので、場合によっては空いてくるまで待つ必要があります。
午前中からお昼過ぎまでは子供や初心者が多く、夕方になると常連さんが増え始めます。
平日の夜は仕事終わりに登りにくるクライマーで賑わっています。
週末でもこの傾向があり、なぜかクライマーは遅い時間からに登り始める人が多いです。
なぜかわかりませんが、そんな傾向です。
初回の手続きと費用
初回登録料
初回のみ、登録料として1,500〜2,000円ぐらいかかるのが一般的
ジムによっては登録料がかからないところもありますが、多くのジムでは登録料がかかります。
初回費用にはシューズとチョークのレンタル料が含まれているジムがほとんどです。
利用料
1回ごとに利用料を払う場合は2,000円前後
月パスを買う場合は10,000円前後
レンタル品はシューズが500円前後、チョークは100〜200円前後
いきなり月パスを買う必要はありません。
1回ごとに利用料を払って、続けられるなと思ったら月パスを買いましょう。
1日利用できる料金体系が多いですが、時間制で割安に利用できるプランを用意しているジムもあります。
初めてボルダリングをする人は1時間も登れば握力が無くなり腕が上がらなくなるので、90分〜2時間の利用を目安にするといいと思います。
スポーツクラブは1回ごとの利用ができるケースが少なく、ほとんどが月会費を払って毎月決まった日にカード引き落としをされますが、ボルダリングジムは1回ごとの利用料金が必ず設定されています。
月パスも自動更新をしていないところが多く、パスが切れてしばらくそこのジムに行かなくても次に行った時から1ヶ月がカウントされるところがほとんどです。
スポーツクラブは数種類のマシンやフリーウェイトでトレーニングを反復して行うので、他のスポーツクラブに通わなくてもいいのですが、ボルダリングジムは壁やホールドもジムごとに違い、セッターの特徴が課題に現れます。
クライマーはいろんな課題を登りたくてホームにしているジムがあっても他のジムに「遠征」に行き力試しをしたくなります。
そのため、ボルダリングをしているといろんなジムで知っている人を見かけます。
札幌のジムに通っている人を東京のジムで見かけたこともあります。
クライマーによっては1ヶ月ごとに月パスを買うジムを変えて武者修行をしている人もいます。
手続き
名前、住所、連絡先、緊急連絡先を記入し、誓約書にサインをします
ボルダリングジムは安全に十分配慮していますが、時には大きな怪我をする時もあります。
「怪我をした時は自己責任です」という内容の書面にサインをします。
怪我をした際の緊急連絡先も登録します。
ジムによっては身分証明書の提示が必要なところもあります。
会員証が発行されます
2回目以降、利用の際には会員証を提示します。
ボルダリングのルールについてレクチャーを受けます
登り方のルールや注意点、マナーについて説明を受けます。
一つの壁で登れるのは一人まで。登っていない間はマットの上に乗らない、など。
ボルダリングを続けていれば当たり前のことですが、最初のうちは夢中になって周りが見えなくなるので知らないうちに他の人が登っている壁を登り始めてしまう事があるので注意しましょう。
更衣室で着替えてレンタル品を受け取ります
これで登る準備は完了!ストレッチをしてジムエリアに入りましょう。
初級コースで登り方を教えてもらいます。
スタートの仕方、ゴールの仕方、使っていいホールドなどのルールを登りながら教えてもらいます。
基本的には決められたホールドを使って登るのですが「足はどこを使ってもいい」とか「壁の側面は使っていい」など、課題によって違うのでどこを見たらそれが分かるのか教えてくれます。
レクチャーの仕方はそれぞれのジムで違いますが、だいたい10〜20分程度教えてくれます。
登り方がわかったら初級コースから登ってみましょう!

基本ルールがわかったらどんどん課題にチャレンジしてみましょう。
多少間違っていても初めは気にしなくて大丈夫です。
登り方がわからない時は周りのクライマーに聞けば教えてくれる
・クライマーは教えたがりがたくさんいます
・困っている初心者を見つけると何も聞いていなくても教えてくれる時があります
・自分からも積極的に声をかけて教えてもらいましょう

ボルダリングはテクニックがたくさんあります。
カラダの動かし方を覚えだけでも、今までできなかった課題をラクにクリアできるようになります。
登っている人の見よう見まねでもなんとなくわかりますが、思い切って近くにいるクライマーに聞いてみましょう。
もちろん、ジムのスタッフにも積極的に教えてもらいましょう。
みんな親切に教えてくれるはずですよ。
楽しさを実感できたら週1〜2回通って練習しましょう
はじめのうちはコツを覚えるまで大変かもしれませんが、だんだんとカラダの動かし方もわかってきて力もついてきます。
いろいろなジムに行くのもいいですが、初心者のうちは通うジムを決めてじっくり練習しましょう。
自分にとって最高難度の課題は1日で登れることは滅多にありません。何日も通って登っているうちに登れるようになります。

通っているうちに自分のシューズが欲しくなるので、そのタイミングでマイシューズを買いましょう。
シューズは1万円〜2万円しますが、最初は足に合った安いシューズで十分です。
クライミングシューズは週2〜3回登っていれば1年も持たないし、そこまで続けていればシューズの知識も身について高性能なシューズが欲しくなるはずです。
2足目のシューズを買うようになれば、もうボルダリングにハマってしまっていますね!
まとめ|誰もがみんな初心者です
・始めるには運動できる服装と靴下があればOK
・道具はレンタルできる
・ボルダリングジムの利用は予約不要
・登り方は教えてもらえる
はじめはみんな苦労しながら登っていますが、継続して通うことでいつの間にか上達しています。
だんだんジムの常連さんとも仲良くなってジムに通うのが楽しくなってきます。
頑張って練習していればみんなが応援してくれるので、定期的に通ってボルダリングを楽しんでください!
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