40代になって夫婦で長く楽しめる趣味が欲しい。
これからの人生を健康的に過ごせるように、継続できるスポーツを始めたい。
仕事を忘れて熱中できること始めたい。
そんな方は、ボルダリングを初めてみてはいかがでしょうか。
ボルダリングは気軽に始められるのに、熱中したら生活に欠かせなくなるほどのめり込んでしまう人が続出です。
私は37歳の時に夫婦でボルダリングを始め、かれこれ8年ほど経っています。
それまではゴルフが趣味でしたが、ボルダリングを始めた後はゴルフはきっぱりやめてしまいました。
今では夫婦の会話の中心はボルダリングで、(現在単身赴任なので)妻に会える時は必ず一緒にボルダリングジムに行きます。
若い時に始めれば上達の速度も速く、高いレベルまで到達できる可能性は高くなりますが、年を重ねてから始めても十分にのめり込むことができます。
私は、歳を取ってからでもボルダリングを始めるのをお勧めします。
この記事ではボルダリングという競技についての説明と、なぜ歳を取ってからボルダリングを始めるのをおすすめするのか、なぜ夫婦で一緒に始める趣味としておすすめなのか、実際の体験を踏まえお伝えしていきます。
一方で、ボルダリングは必ずしも安全な競技ではない、ということもお伝えします。
さらに、ボルダリングの競技をするのに向いている人、向いてない人について、独断ですが私自身やボルダリングをしている人たちを見ている視点で分析してみました。
ボルダリングの始め方についてもご紹介します。
最後まで読んでいただければ、ボルダリングに興味を持っていただき、ボルダリングを体験してみたい方はジムのドアを叩くきっかけになるはずです。
ボルダリングとは
命綱をつけないで4〜5mの岩壁を登るスポーツ。
室内ではボルダリング専用ジムで傾斜のある壁にホールドと呼ばれる大小の突起物があり、指定されたホールドを使って登ります。
ボルダリングの他には命綱をつけて10〜15mの壁を登るリードクライミングと、日本には一般の人ができる環境はほとんどありませんが、命綱をつけて15mの壁をどれだけ早く登れるか競うスピードクライミングがあります。
40代夫婦にボルダリングをお勧めする理由
手軽にはじめられる
ボルダリングに必要なものは、動きやすいウエアと靴下、専用のクライミングシューズ、チョーク(滑り止めの粉や液体)、粉チョークならチョークバックです。
ウエアはジョギングやスポーツジムに行く時の格好でOK。Tシャツとストレッチジーンズでも登れます。シューズは専用のものが必要ですが、はじめはレンタルができます。チョークもレンタル可能です。
つまり、動きやすい服を持ってさえいれば始められます。
(ウエアはチョークの粉で白くなるので着替えを持っていきましょう)
大人の趣味としては安い
ボルダリングジムの使用料金はジムによって違いますが、登録料で1,500円前後、1日利用で2,000円ぐらいが一般的です。
1ヶ月のフリーパスは1万〜1万2千円ぐらいです。
クライミングシューズは1万5千〜2万円のものが中心で、毎週通うようになるとシューズの寿命は半年〜1年。チョークバックは5千円以内。チョークは1,000〜2,000円でかなり長持ちします。
40代のサラリーマンならゴルフを趣味にしている人も多いと思いますが、ゴルフは1回1万円〜1万5千円、それに食事と交通費が必要で練習場に行けば1回3,000円ぐらいかかります。
月に1回ゴルフに行くだけの金額で1月分のボルダリングジムのフリーパスと用品一式が揃います。
さらにゴルフクラブやバッグ、ウエア、シューズを揃えると10万円越えの出費になることも。
コースデビューするまでには練習場に通ったり、レッスンを受ける必要があります。
大人の趣味として始めるのに、ボルダリングは手軽です。
初めからシューズやチョークバッグを揃える必要はないので、5千円もあればボルダリングジムにいくことができます。
夫婦で初めても、金額的な負担は少ないです。
レベルに合わせて楽しめる
ボルダリングは難易度によってグレードが分かれています。
夫婦で行ってもそれぞれの実力に合わせてコースを選んで登ることができます。
夫婦の間で実力差が出たら、それぞれの課題に取り組みます。
その間も同じジムの中にいるので登れる課題が違うからと言って一緒のジムに行けなくなることはありません。
夫婦で楽しめる
ボルダリングは体格や筋力、柔軟性によって課題に特性があるので、必ずしも筋力があり背の高い男性が女性よりも優位であるとは限りません。
私は長身で筋力があるので、リーチが必要な課題は得意ですが、柔軟性やバランスが求められる課題では妻に勝てないことがしょっちゅうです。
仕事を忘れボルダリングに集中できる
ボルダリングは同じ課題でも体格や筋力、柔軟性によって人それぞれクリアをするまでの手順が違うことがあります。プロの試合を見ていても、選手ごとに登り方が全く違います。
登り方を考えるのがボルダリングの醍醐味であるとも言えます。
運動神経だけではなく、考えることも必要なので、ジムにいる時間にひたすら登っているのではなく、壁を見ながらじっと登り方を考える時間が多くなります。
その時は仕事のことを忘れてボルダリングに集中できます。
ジムから帰る頃には仕事のストレスは忘れてしまいます。
仕事以外の友人ができる
ゴルフは主に仕事付き合いの人たちとプレーすることが多いです。
トレーニングジムでは黙々と自分と向き合いトレーニングする人も多いと思います。
ボルダリングは一人で集中して登ることもありますが、ジムにいるお客さん同士で一緒に同じ課題を登ってコミュニケーションをとることもあります。
何度か通っていると、よく話すようになり、名前は知らないけどジムの中では仲良し、というのはボルダリングあるあるです。
年齢や職業など関係なく仲良くなれます。
そのうち、一緒に他のジムに登りに行ったり、外の岩に誘われたりして気がついたら大切な親友になることも珍しくありません。
私自身、ボルダリングで知り合った友人が今では大切な親友となり、一緒に食事をしたりボルダリング以外でも遊びに行ったり、友人たちが転勤先の札幌まで遊びにきてくれることもあります。
40代になってくると仕事以外の付き合いがなくなってくる人も多いと思います。
会社で上の立場になる程、孤独を感じると言います。
そんな時に、仕事とは全く関係なく気の許せる友人がいるのはとても幸せなことです。
健康的な食生活になる
ボルダリングは体重が軽い方が有利です。
柔軟性も問われます。
ボルダリングだけでダイエットができるわけではないので、普段の食生活を気をつけるようになります。
ボルダリング仲間も同じようにダイエットを気にしている人ばかりなので、ダイエットの励みになります。
ボルダリングを上達するために体重を落とす、という明確な目標があるのでダイエットも継続しやすいです。
夫婦でボルダリングを始めれば二人で食事に気を付けるようになるので、夫婦揃って健康的な食生活を心がけるようになります。
ボルダリングは危険なスポーツでもある
いいことづくめのボルダリングではありますが、リスクもあります。
日常的なリスクや怪我についてどんなものがあるのかお伝えします。
危険なスポーツで怪我がつきものですが、ボルダリングに熱中してくると、怪我も自慢話の一つになり、大怪我をしてもボルダリングをやめない人ばかりです。
それだけ、ボルダリングには魅力があるということですね。
体を痛める
ボルダリングは不規則な動きがあるので関節や腱を痛めることがあります。
予測できない動きで大きな負荷がかかることがあるので、動きによっては怪我をします。
40代で始める際には若い人たちの動きを真似すると危険な場合があるので、自分なりの動き方を見つける必要があります。
場合によって、動きに対応できない課題は諦めて他の課題に取り組むことも必要です。
傷だらけになる
ホールドを素手で持って登りますが、はじめのうちは手の皮が薄いので指先の皮が剥がれてしまいます。
ホールドは固くてざらざらしているのでスネや肘、前腕がぶつかると傷になります。
勢いよくぶつかればかなり広範囲で怪我をして血まみれになることもあります。
あざもたくさんできるので、スカートを履く女性は気になるかもしれませんし、私も仕事で腕まくりをしたときに前腕が傷だらけなので会社の同僚に驚かれることがあります。
怪我のリスクがある
難易度が上がってくると、指先でしか掴めないホールドが出てきて、指への負担が多くなり指の腱を痛める場合があります。
また、ボルダリングは命綱がない代わりに分厚いマットが敷かれていますが、着地を失敗すると骨折や靭帯の断裂をすることもあります。
ホールドから手がすっぽ抜けて背中から落ちれば首を鞭打ちすることもあります。
私の妻は着地に失敗して足を骨折して手術をしたことがあります。
膝の十字靭帯やアキレス腱を断裂したという話を聞くのも珍しくありません。
ボルダリングにハマった人たちは、怪我をして松葉杖をつきながらでもジムにきてトレーニングを再開して、少しでも早くボルダリングに復帰したいと考える人ばかりです。
ボルダリングに向いている人、向いていない人
ボルダリングはハマってしまう人はボルダリングが生活の中心になるぐらいのめり込みますが、はじめに数回体験して向いていないと思ってやめてしまう人も少なくありません。
多くのクライマーを見てきて、向いている人、向いていない人を私の個人的な見解で分析してみました。
ボルダリングが向いている人
頭がいい人・探究心のある人
ボルダリングをする人の中には高学歴の人や知的な職業についている人も少なくありません。
課題をクリアするために考えることが面白いからだと思います。
指先を使う競技なので脳も活性化されるはずです。
人と話すのが嫌いな人・苦手な人
コミュニケーションが好きならば仲間を作って一緒に登ることができるし、苦手な人は一人で黙々と登ることもできます。
どちらのタイプもその人にあった向き合い方があるので、ある日はみんなとワイワイ登り、ある日は一人で黙々と登る、とメリハリをつけることもできます。
競うのが苦手な人
競うのが得意な人は向いていない、という意味ではありません。
スポーツなので草コンペもあるので大会を目指してボルダリングに取り組む人も多いです。
でも、試合に出ることを考えなくてもボルダリングは楽しめます。
課題と向き合い、自分自身の限界を超えていくことにボルダリングの醍醐味はあります。
ある人にとっては簡単な課題でも、自分ができない課題をクリアできれば達成感は大きいです。
周りで見ている人たちも、ひたむきに頑張っている人を見ていると応援してくれるし、それをクリアした瞬間はみんながグータッチで迎えてくれます。
上級者でも初心者が頑張っている姿を見て馬鹿にしないし、一生懸命応援してくれる人ばかりです。
痩せている人、ダイエットをしたい人
ボルダリングは筋力よりも体重を落とした方が有利です。
もともと体重が軽い人は有利だし、体重を落としたいと思っている人は目的が明確になるのでダイエットが進みます。
かっこいい体を手に入れたい人
ボルダリングは主に上半身の筋肉を使います。
下半身の筋力も重要ですが、ボルダリングをしていると背中、肩の筋肉が発達していき気がついたら逆三角形の体型になります。
女性も背中や肩がたくましくなって行きますが、40代は何もしなければどんどん筋力が落ちていくので、ボルダリングを楽しみながらどんどん筋力をつけて行きましょう。
ボルダリングが向いていない人
すぐに結果を求める人
若い人ならどんどん上達して行きますが、40代でボルダリングを始めると、まずは体が適応していないので筋力が足りずになかなか上達して行きません。
同じ課題を何ヶ月もやり続けることも珍しくありません。
すぐに結果を出したい人は飽きてしまうかもしれません。
課題の解決方法もすぐ誰かに教わってしまうと、ボルダリングの醍醐味が半分以上失われてしまいます。
痛いのが嫌な人、傷を作るのが嫌な人
ボルダリングは痛いです。
指も痛いし、ホールドに手足をぶつけて傷だらけになるし、男女関係なくみんな傷だらけです。
OLさんが華麗にボルダリングをするイメージ写真をよく見ますが、現実はそんなに華麗ではありません。
爪も伸ばせないので、爪を伸ばしておしゃれをしたい人は向きません。
指先の繊細さが大切な仕事の人
私のボルダリング仲間でピアニストがいましたが、ピアノを弾くには指先の繊細さが大事なのでボルダリングをやめてしまいました。
ボルダリングでは指を痛めることがよくあります。
仕事で手先の繊細な感覚が必要な人はお勧めできません。
指先の皮も厚くなるので、普通に仕事をしていても紙をめくりづらかったり、爪がないのでシールを剥がしづらいなど不便を感じることがあります。
体重が重すぎる人
体重があまりに重いと怪我のリスクが高いので向いているとは言えません。
しかし、本気でボルダリングに取り組む人は初めは太っていても、見る見る痩せて行きます。
体重が重い人は一般的に向いていない、というだけで、その人の努力次第で上達することはできます。
ボルダリングのはじめ方
ボルダリングに興味を持ち始めたら、兎にも角にもボルダリングジムにいきましょう。
家や職場など、通い易い場所に行くのが継続するためのコツです。
最初はどこでもいいと思います。
そのうち、それぞれのジムの特性や客層に好みが出てくるので、いろいろなジムに行って行きたいジムを選べばいいです。
ボルダリングジムは都度払いと月パスがある
スポーツクラブの場合は会員になって、月払いをするところがほとんどですが、ボルダリングジムは月払いの他に1回ごとに料金を支払う「都度払い」を採用しています。
理由は、ボルダリングは同じ課題をずっとやっているのではなく、自分のグレードをクリアしてしまうとやる課題がなくなったり、それぞれのジムの特性を楽しみたいクライマーが多いので、いろんなジムに「遠征」にいく人が多いからです。
ジムの課題も定期的に「ホールド替え」といって、壁についているホールドの模様替えをして課題を変えて行きます。
ホールド替え直後は新しい課題をやりたいクライマーで混雑します。
初めての人には簡単なレクチャーをしてくれる
ボルダリングが初めての人はジムのスタッフが簡単に登り方を説明してくれます。
主にルールを教えてくれますが、登り方がわかったら初心者コースから登って行きましょう。
行き詰まったら近くにいるお客さんやスタッフに聞いたらみんな快く教えてくれます。
初心者が登っているのを見ると、みんな教えたくてウズウズしています。
楽しくなったらシューズを買いましょう
レンタルシューズは500円ぐらいのところが多いですが、何回も通うならば自分のシューズを買った方がいいです。
クライミングシューズはとても繊細で、上達するためには自分のシューズを買うべきです。
クライミングシューズはアウトドアショップで買えます。
ジムで販売しているところも増えてきました。
最初は必ず店員に聞いて、試着をして買いましょう。
爪先やかかとの感覚が大事なので、足の指が曲がるぐらいずっと履いていられないぐらいのサイズ感になるので、インターネットで買ってしまうと自分に合った靴が選べません。
メーカーによってサイズ感は違うし、同じメーカーでもシューズによって履いた感覚は全く違います。
あとはひたすら登るのみ
最初のうちは同じジムで月パスを買って登り込むことをお勧めします。
常連になればスタッフも親身に教えてくれるし、自分のステップアップに必要なことも理解してくれます。お客さんとも仲良くなれるので、ジムに行くのが楽しみになります。
私はボルダリングを始めて1年以上は最初に通い始めたジム以外は行きませんでした。
まとめ
いかがでしたか。
ボルダリングに興味を持っていただけましたでしょうか。
40代からでもボルダリングを始めるのは遅くありません。
コツコツ気長に頑張れば、若いクライマーからも一目置かれるほど上達します。
自分より年上の人がひたむきにクライミングに向き合っている姿を見ると、自分より上手ではなくても尊敬できます。
夫婦で始めれば共通の話題や共通の友人もできるので、生活が豊かになります。
子供と一緒に家族で楽しんでいる人も多いので、ぜひ一度ボルダリングジムに足を運んでみてください。
今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント