通える頻度によってメニューの組み方を変えましょう
全身法と分割法
筋トレは1度のトレーニングで全身をくまなく鍛える「全身法」と、鍛える部位を分割する「分割法」があります。
初心者のうちは全身法か大きな分割法がおすすめですが、トレーニング上級者になるほど体を何分割にも分けて鍛えます。
分割してトレーニングをする方が鍛える筋肉に対してたくさん刺激を与えられるようになるからです。
例えば、初心者のうちは1日で胸を鍛えるチェストプレス、背中を鍛えるラットプルダウン、脚を鍛えるレッグプレスをそれぞれ10回3セットやるのに対して、中〜上級者は胸だけでベンチプレス、インクラインベンチプレス、ダンベルフライ、インクラインダンベルフライ、ディップス、ケーブルクロスなど何種目も行います。
大胸筋を上部、中部、下部と3つに分けて鍛え、刺激の与え方も変えていきます。
通える日数によってトレーニング内容を変える
では、40代男性トレーニーはどうやって鍛えていったらいいでしょうか。
それは、その人が週に何回ジムに通えるかで考える必要があります。
頻度 | 分割例 | 種目例 |
週1〜2回 | 全身 胸・背中・脚 | チェストプレス、ラットプルダウン、レッグプレス |
週2〜3回 | 2分割 ①上半身 (胸・背中) ②下半身(脚) | ①チェストプレス、ラットプルダウン、ショルダープレス ②レッグプレス、レッグエクステンション、レッグカール *どちらかに腹筋を入れる |
週3〜4回 | 3分割 ①胸 ②背中 ③脚 | ①チェストプレス、インクラインチェストプレス ペックフライ、ディップス ②ラットプルダウン、シーテッドローイング、バックエクステンション ③レッグプレス、レッグエクステンション、レッグカール *どこかに腹筋を入れる |
週4〜5回 | 4分割 ①胸 ②背中・上腕三頭筋 ③肩・上腕二頭筋 ④脚・腹筋 | ①チェストプレス、インクラインチェストプレス ペックフライ、ディップス ②ラットプルダウン、シーテッドローイング、バックエクステンション キックバック、プレスダウン ③ショルダープレス、サイドレイズ、フロントレイズ、リアレイズ アームカール、ハンマーカール ④レッグプレス、レッグエクステンション、レッグカール、クランチ |
トレーニングは一例です。慣れてきたらフリーウエイトでもいいですし、自分が強化したい部位の種目を入れてもいいです。苦手な種目や体に痛みを感じる種目は外しましょう。
慣れるまでは種目を固定して、慣れてきたら種目や重さ、回数を変えていくと筋肉に様々な刺激が入り筋肥大効果を高めてくれます。
1回のトレーニングで鍛える部位が少なくなるほど、対象部位に対する刺激やボリュームが大きくなるので筋肥大効果もより期待できるようになります。
通える回数が多い場合、毎回全身法をやっていると疲労が溜まり、1回のトレーニングボリュームが小さくなり筋肥大の効果が少なくなります。
毎日のようにジムに来て、毎日同じトレーニングをしている人の体が大きくならないのは、負荷が筋肥大するほど大きくなく、動きも習慣化されて体が慣れてきてしまっていることが原因の一つとして考えられます。
1度トレーニングしたら2〜3日は同じボリュームでトレーニングできないぐらいやり込めるようになるのが理想です。
筋肉が大きくなる仕組み
難しくは説明できませんが、筋トレで筋繊維が細かく損傷し、そこから回復して行く過程で筋繊維が太くなり筋肉が大きくなっていきます。
回復には2〜3日かかるので、その間は鍛えた部位は休ませるのが理想です。
ただ、長期間休んでしまうと大きくなった筋肉も元に戻ってしまうので、次のトレーニングの間が長くなってしまう場合は分割を少なくしてトレーニングをします。
筋トレは筋肉を傷つけていく作業で、筋肥大には十分な栄養と休息が必要です。
初心者は週2〜3回の全身トレーニングで筋トレに慣れる
また、初心者のうちはトレーニング動作に慣れていないので、動きに慣れるためにも全身トレーニングがおすすめです。
全身トレーニングでは大きな筋肉を鍛えることに集中し、1部位1種目でいいと思います。
慣れてきたら分割法に切り替え、1部位に対するトレーニングボリュームを増やしていく
例えば胸トレーニングの場合は、チェストプレスのマシンの他に胸の上部を狙うインクラインプレスのマシン、胸の下部を狙うデクラインマシンを行います。専用のマシンがない場合はスミスマシンなどを使って鍛えます。多関節で押すプレス種目以外にも、ストレッチ時に負荷が乗るフライ系の種目や筋肉が最も収縮する時に負荷が大きいケーブル種目などを取り入れます。
狙う部位、与える刺激を変えながら種目を増やしていきます。
胸トレだけでも多くの鍛え方があります
胸トレの代表的な種目であるベンチプレスやチェストプレスなど肩と肘の2関節を使って動作する「プレス系」の種目はパワーを発揮できるので、高い筋肥大効果が期待できます。
同じプレス種目でもベンチの背もたれの角度をつけて斜め上に押し上げる動作になると、胸の上部を鍛えられます。
写真の種目は「スミスマシンを使ったインクラインチェストプレス」です。
ディップスは胸の下部を鍛えられます。
角度によって胸に強い負荷がかかるか、上腕三頭筋に強い負荷がかかるかが変わります。
肩関節メインで動作する「フライ系」種目では腕を広げた時に筋肉が引き延ばされる時に負荷が強くなります。
胸の外側を鍛えて広い胸板を作るのに効果的です。
1つの関節で動作するのでプレス系種目よりは扱える重量が軽くなります。
ケーブルを使って腕を伸ばした時に最大負荷がかかる種目は筋肉の収縮時の負荷が強くなり、胸の内側を鍛える種目になります。
フライ種目、収縮種目もそれぞれ上部、中部、下部に分けて大胸筋を鍛えることができます。
トレーニングのポイント
長い時間かけすぎない
全身法でも分割法でも1回のトレーニング時間は60〜90分を目安にしましょう。
長い時間かけるとパワーも出なくなり、トレーニングの質も下がっていきます。
ダラダラとやるよりも1セットごとに集中して全力で取り組みましょう。
私は1回に1部位のことが多いので、トレーニング時間は45〜60分です。
丁寧に動作する
反動をつけて動作すると筋肉への刺激は少なくなります。
筋トレは筋肉の緊張時間(TUT=Time UnderTension)が長いと筋肉への負荷が大きくなります。
あまりにゆっくりだと重量が軽いことになりますので、挙げる時に2秒、戻す時も2秒というイメージで動作します。
実際にはそこまでの時間がかけられない負荷の場合もあるので、一気に力を抜かない、と覚えておきましょう。
まとめ|はじめは筋トレに慣れる。慣れてきたら部位ごとにしっかりと追い込んでいく。
鍛える筋肉に効いているようなトレーニングができるまでは長い時間がかかります。
グリップを握る角度や押す角度、引く角度が少し違うと感覚も変わってきます。
筋トレはこのわずかな差を感じながら少しずつ改善をしていきより効果的なトレーニングフォームを身につけることが楽しさの一つです。
一見同じ動作の繰り返しでつまらなそうですが、筋トレを学んでいくうちに毎回発見があります。
その奥深さがわかってくると筋トレを継続することは難しくなくなります。
日々、自分の体と向き合いながら筋トレを楽しみましょう!
今回は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでも参考になることがあれば嬉しいです。
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