単身赴任40代 筋トレの日々|筋トレ初心者は「胸・背中・脚」大きな筋肉から鍛える

筋トレと栄養

腹筋や力こぶは後回し!大きい筋肉から鍛えれば効果を実感しやすい

トレーニング初心者は何から始めたらいいかわからずにジムの中のマシンを一通り触ってみることが多いと思います。

「お腹をスリムにしたい」「腕を太くしたい」と考えている人が多いようで腹筋マシンやダンベルアームカールをしていますが、まず取り組みたいのは大きな筋肉である「腕」「背中」「脚」です。

大きい筋肉から鍛えた方がいい理由

筋肉が増える量が多いので見た目が変わりやすく、効果が実感できる

例えば、レッグプレスやスクワットで鍛えられる大腿四頭筋(太もも)の筋体積は腹筋運動で鍛えられる腹直筋(腹筋。いわゆるシックスパック)の約11倍もあります。

大腿四頭筋と腹直筋が同じように5%筋量がアップしても大腿四頭筋を鍛えた方が全身の筋肉量は圧倒的に多くなります。

見た目でも筋肉がついたことがわかるとトレーニングのモチベーションも上がっていきます

筋肉量が増えることで代謝が上がり痩せやすい体になる

基礎代謝(人間が生きているだけで消費するカロリー)のうち、筋肉で消費されるのは全体の約22%です。(体重70kgで体脂肪率20%で想定した場合)

筋肉が1kg増えると1日の消費カロリーは13kcal上がります。

「たったそれだけ?」と思いますよね?

40代になって筋肉量が1年に5kg以上増える人は多くないと思うので、筋肉をつけても痩せやすくなるとは思わないかもしれません。

筋トレをすると交感神経やホルモン分泌が活発になることで全身のエネルギー代謝を促進する効果もあります。

それに、筋トレをすることが習慣になれば運動をしてこなかった時よりも活動量が増えていきますよね。

筋トレでの消費カロリーはそれほど多くありませんが、例えば1日に活動代謝を100kcal増やして筋肉が2kg増えて消費カロリーが26kcal増えて、1日の食事量を200kcal減らせば合計326kcalマイナスになります。

これが1ヶ月(30日)続けば9,780kcal、365日続けば(筋トレは毎日できないですが歩いて100kcal減らすことは可能です)118,990kcal。

脂肪を1kg減らすのには7,200kcal消費しないといけないので、118,990÷7,200=16.5(kg)

食べる量も運動量も毎日違うし、体は痩せ続けることがないのでこんなうまくいかないですが少しずつでも消費カロリーが減ることはダイエットにつながっていきます。

関連する筋肉も一緒に鍛えられるので、結果的に多くの筋肉が鍛えられる

トレーニングメニューのほとんどは、メインで狙う筋肉の他にも連動した筋肉が動き一緒に鍛えることができます。

胸の筋肉を鍛えるためのベンチプレスやチェストプレスは上腕三頭筋(二の腕と言われるところ)も鍛えられますし、太ももを鍛えるレッグプレスは太もも前側がメインですが、後ろ側やお尻も鍛えられます。

トレーニング中はお腹に力を入れておかなければいけないので、お腹周りもしっかり使っています。

小さい筋肉は発揮されるパワーも少ないので、はじめから重めの負荷でトレーニングをすると怪我をしてしまうので、大きな筋肉を鍛えながら少しずつ強くして、慣れてきたらトレーニングメニューを増やしていくことをお勧めします。

下半身が全身の筋肉の6〜7割を占める!

太腿の前側と側面にある大腿四頭筋やお尻の筋肉・大臀筋、ふくらはぎのヒラメ筋は体の中でも特に大きな筋肉です。

*体の正面から見た図です

大腿四頭筋は大腿直筋、中間広筋、内側広筋、外側広筋という4つの筋頭を持つ筋肉でこれらの合計筋量は体の筋肉の中で一番大きいです。

*左の図は体の後ろ側、右の図は右が前側、左が後ろ側です。

次に大きな筋肉はお尻の筋肉である「大臀筋」です。

大腿四頭筋の筋面積に対して、大臀筋は約45%の筋面積になります。

40代になるとお尻が下がってくるし、筋肉がついていないと下の方がたるんできてしまいますから、大臀筋はしっかり鍛えたいですね。

*図は体の後ろ側から見ています。

太腿の裏側にあたるハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)も大きな筋肉で、大臀筋とほぼ同じ筋面積があります。

ハムストリングスはスプリント力のアップにもつながるのでスポーツをする人はしっかり鍛えておきたい筋肉です。

たくましい胸板と広い背中を手に入れる!

厚い胸板を作る大胸筋は大臀筋の約80%の筋量です。

面積が広いので見た目にも表れやすい筋肉です。

*図は背中側です

背中のほとんどを覆い尽くしている広背筋の筋量は大胸筋の80%程度ですが、大胸筋以上に見える面積が広く、鍛えるとVシェイプ、逆三角形の体を作れるのでしっかり鍛えたい筋肉です。

上半身で一番大きい筋肉は肩の筋肉ですが…初心者にはお勧めしません

実は、上半身の筋肉で一番大きいのは方の筋肉「三角筋」なのですが、40代からトレーニングを始める方には慣れないうちはメニューに組み込むのをお勧めしません。

肩のトレーニングをお勧めしない理由①

・体が硬いから肩や背中を痛めやすい

体の硬さは全てのトレーニング効果を低下させる要因になるのですが、特に肩周りは怪我をしやすいです。

40代のデスクワーカーは猫背の人が多く、肩甲骨や首、肩の硬くなっています。

そのような状態でトレーニングをすると肩だけではなく、首や背中を痛めてしまいます。

また、初心者のトレーニングを見ていると肩のトレーニングである程度筋トレに慣れている人でも扱わないような重いダンベルを持って勢いをつけながら無理やり挙げているのを目にします。

サイドレイズやフロントレイズなどは遠心力を使って勢いよく挙げることはできますが、一番負荷が乗ったポジションで筋肉が重量に耐えられず「ビシッ」と筋を痛めてしまうことがあります。

肩の関節は球関節と言って3次元に動くのですが、関節の連結部分が弱いので靭帯や筋肉で補強されています。その筋肉が弱いのに無理な重量を扱ってしまうと肩を痛めてしまいます。

私自身、肩は何度か痛めているのですが、整体に通うと「肩甲骨や胸が硬いから痛める」と言われてしまいます。

肩のトレーニングをお勧めしない理由②

初心者のうちは胸や背中のトレーニングで肩を一緒に鍛えてしまいがち

胸や背中のトレーニングをする時の基本は「胸を張って、肩甲骨を寄せながら下げる」ことなのですが、初心者のうちはこれがとても難しいです。

特に体が硬いとこのポジションが取れません。

そうすると自然と肩が上がってしまい胸、背中のトレーニングをしているつもりが肩を使ってしまうことになります。

この状態で肩を単体でトレーニングをするとさらに肩の力が強くなって胸や背中のトレーニングで効果が出づらくなってしまいます。

胸、背中のトレーニングを正しいフォームでできても少なからず肩は関与してくるので、もしどうしても肩のトレーニングをしたい場合は高重量を扱わずに肩の可動域を広げるためのストレッチのつもりでやってみてください。

まずはマシンを使ってトレーニングに慣れましょう

トレーニングマシンは軌道が安定しているのが最大のメリット

バーベルやダンベルを使ってフリーウェイトができるとかっこいいですし、トレーニングが上達してくると自分の狙った筋肉をピンポイントで細かく鍛えることができるので、最終的にはフリーウェイトもできるようになるといいのですが、フリーウェイトはトレーニングマシンよりも不安定なため、筋力が弱い間はうまく狙った筋肉を鍛えることができません。

トレーニングフォームも出来上がっていないので、無理にフリーウェイトをすると怪我をする原因にもなります。

トレーニングマシンは軌道が安定しているので、正しいフォームが作りやすいです。

トレーニングマシンだと最後まで力を出し切れる

重さに耐えきれずに最後まで挙げきれない、引ききれないのを「潰れる」と言いますが、フリーウェイトで潰れてしまうと怪我や事故につながってしまうリスクもあります。

インストラクターや一緒にトレーニングをする人がサポートしてくれればいいのですが、一人でトレーニングする場合は潰れる直前で終わりにする必要があります。

筋肉を大きくするには最後まで追い込むことが重要なのですが、フリーウェイトだと自分のギリギリのタイミングを見極めるのが難しいので追い込みきれないケースがあります。

トレーニングマシンだと最後に潰れてもバーベルやダンベルが体に乗っかる危険はないので、最後の最後まで力を出し切ることができます。

脚トレの代表的種目・レッグプレス

メインで鍛えらえる筋肉…大腿四頭筋

サブで鍛えられる筋肉…大臀筋、内転筋群、ハムストリングス

トレーニング方法

シートに深く座って背筋を伸ばす

足は肩幅ぐらいに広げる

息を吐きながらお腹に力を入れてゆっくりと膝を曲げる

しっかりと曲げたら息を吐きながらゆっくりと足を伸ばしていく

足は最後まで伸ばしきらない

太ももの前側がメインになってきますが、足を置く位置を体よりも少し前側にすれば太ももの裏側(ハムストリングス)やお尻(大臀筋)への負荷が強くなります。

重量を軽くして片足ずつやればより大臀筋への負荷は強くなります。その際は足を体の中心より少し内側にセットするのがポイントです。

屈伸したときに腰が浮いてしまうと腰を痛める原因になりますので、体の硬い人は無理に屈伸をしすぎないようにしましょう。

胸トレの代表的種目・チェストプレス

メインで鍛えられる筋肉…大胸筋

サブで鍛えらえる筋肉…三角筋(前部)、上腕三頭筋

トレーニング方法

ベンチの奥までしっかりと座る

背中は軽く反らせてアーチを作る(できなければ猫背にならないように真っ直ぐにする)

肩甲骨を寄せて下げる

お腹に力を入れて息を吸う

肩が上がったり前に出たりしないように姿勢をキープしたまま息を吐きながら腕を伸ばしていく

肘が伸び切らないところで切り返して息を吸いながら戻す

腕を押すときに猫背になってしまうと肩甲骨が開き肩の前側の筋肉をメインで使ってしまい胸のトレーニング効果が落ちてしまいます。肩を痛める原因にもなります。

グリップしている拳を前に押し出すイメージではなく、肘を前に出していくイメージで動かします。

両肩は背もたれにずっとついている状態です。

はじめは違和感を感じますが、慣れるまで軽い重量で感覚を掴みましょう。

背中トレの代表的種目・ラットプルダウン

メインで鍛えられる筋肉…広背筋

サブで鍛えられる筋肉…僧帽筋下部、大円筋、三角筋後部

トレーニング方法

バーを持つ幅は肩幅よりも広く。小指側で握るイメージ

骨盤を立てて背中を反らせてアーチを作る

肩甲骨を寄せて下げる

お腹に力を入れて息を吸う

息を吐きながら肘を骨盤の後ろに持っていくイメージで引いていく。バーは体の前に引いていく。できるだけ体を後ろに倒さないようにする。肘が体側より後ろになるように引いていく

戻す時は息を吐きながら肩が上がらないように戻していく

体が硬い人はフォームを作るだけでも難しく、引く動作でどうしても肩に力が入ってしまいます。肩甲骨や背中が硬いと最後まで引ききれないので背中を使っているか実感がわかないかもしれません。

特にデスクワークで猫背の人は背中のトレーニングは難しいので日々のストレッチを心がけ、無理に引いて怪我をしないように軽い重量から徐々に慣らしていってください。

硬い人にはこちらもお勧め・シーテッドローイング

骨盤を立てて背中のアーチを作り肩甲骨を寄せて肩を落とすフォームはラットプルダウンと同じです。腕をあげないので肩はこちらの方が楽です。

引くときはおへそに引いていくイメージで、肘を体側の後ろまで持っていきます。

できるだけ体を後ろに倒さないで背中で引いていきます。

背中のトレーニングではグリップをしっかり握って腕(上腕二頭筋)で引いてしまう人がいますが、背中に効かせるためにはできるだけグリップは握り込まずに背中の筋肉を縮めるイメージで行ってください。

どのトレーニングもまずは10回3セットがギリギリできる重量を目指してください。

できるようになったら少しずつ重量を上げていってください

重すぎてフォームが崩れてしまったら怪我をするので無理をしないで重量を戻しましょう

なぜ「10回3セットなのか」

1回のセットで8〜12回は中重量と言われ、筋肥大が最も起こりやすいと言われています。

3〜6回は高重量で神経系の発達に効果があると言われています。

15回〜20回は持久力を高める効果があると言われています。

セット数は少なすぎると筋肉への刺激が足りず、多すぎると疲労が溜まりすぎてしまいます。

負荷が少ないと筋肉は大きくなる必要がないので発達しません。非日常の刺激を与えることで体は危機感を感じていくので、しっかりと刺激を与え、今の重量が楽に扱えるようになったら重さを増やして新しい刺激を体に与えましょう。

また、毎回1回3セットといったように同じ刺激だと筋肉が慣れてきてしまいます。たまに高重量や低重量の刺激を与えて筋肉が刺激になれないようにすることも筋肥大するためのポイントです。

いろいろな非常事態に備えて筋肉が強くなっていくんですね。

反動をつけず、ゆっくりと動作をしましょう

レッグプレスなら足を伸ばす動作、チェストプレスなら腕を前に押し出す動作、ラットプルダウンなら腕を引く動作で力を発揮します。逆の動作(戻す動作)のときに一気に力を抜いてしまう人がいますが、戻される重さ耐えて力を入れ続けることが筋肥大にはとても重要です。

戻す時も重りのプレートが下につかないギリギリのところで止めましょう。たまに、動作ごとに「ガチャーン!ガチャーン!」と重りのプレートが勢いよくぶつかりながらトレーニングをしている人がいますが、最後まで力を入れ続けている状態キープするのが大事です。

また、勢いをつけて一気に押したり引いたりすると筋肉に力が入っている時間が短く扱っている重量に見合った刺激が得られません。

初心者の方が中〜上級者並みの重量を扱っていることがありますが、大抵は勢いをつけているので本来扱える重量を超えていたり、鍛えたい部位以外の筋肉をメインで使っている時が多いです。

関節や腱への負荷が大きくなり、怪我の原因になるのでしっかりと筋肉を使って扱える重量にしましょう。

正しいトレーニングフォームを身につけるには
  • トレーニング初心者はジムのインストラクターやスタッフにマシンの使い方を教わってください
  • マシンにQRコードが付いていてスマホで読み取って使い方動画が見られるジムもあります
  • YouTubeでも筋トレ系の動画がたくさんあるので、動画を見てフォームを勉強してください。

まとめ|トレーニング初心者は種目数を厳選し、トレーニングに慣れていきましょう

あれこれマシンを触っていると、どこに効いているのかわからず筋トレの効果を感じないままトレーニングが終わってしまいます。

それだと何回通っても体が変わっていることが実感できずにトレーニングを辞めたくなってしまいます。

はじめのうちは種目を絞って、しっかりとフォームを作って鍛えたい筋肉がしっかりと動いていることを確認しながらトレーニングをしてください。

最初はなかなか重量を扱えずつまらないかもしれませんが、動きに慣れてきたら重い重量が扱えるようになりますし、無理に重たくしなくても筋肉が張ってくる感覚がわかるようになります。

40代でトレーニングをしていたら若い人のように日々、最大重量を更新できるようなことはありません。

重量を追い求めることを目標にするよりも、自分がコントロールできる重量でしっかりと筋肉に刺激を与え、体が変わっていくことを喜びにしていきましょう。

40代は体のいろんな部分が痛い、硬い状態です。

ご自身の体調に合わせて無理がない範囲でトレーニングしましょう。

「このトレーニングは辛いからやらない」という選択肢もありです。

実際、私は腰痛持ちなので脚トレは高重量ではやらないですし、バーベルスクワットはやりません。扱う重量もその日の体調や体の痛みに合わせて変えているので、最大重量を狙うことはほとんどしません。

それでも、体は少しずつ変わっていっています。

誰かと比べるのではなく、過去の自分よりよくなっていけばいいので、地道にトレーニングを続けていけば必ず今よりいい体になれるはずです!

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が少しでも参考になると嬉しいです。

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